ヒガシナカエワシカコウセイサンクミアイ
東中江和紙加工生産組合
- 業 種
- 製造業
- 事業内容
- ・悠久紙(五箇山和紙)の製造・販売
・原料づくり(農作業=楮・とろろあおいの栽培) - 本社所在地
- 富山県南砺市東中江582
- 連絡先
- TEL 0763-66-2420
後継者募集企業情報
ー後世に残る仕事に取り組みたい方、必見!!ー
楮(こうぞ)100%にこだわる『悠久紙』の紙すき職人を募集します。
ヒガシナカエワシカコウセイサンクミアイ
継業条件 | 【後継者候補求人】未経験OK、20代~40代前半 |
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継いでほしい人 |
・我慢強い方(冬に冷たい水に手を入れて作業、夏に畑仕事ができる方) ・謙虚な方(奢らず焦らずにコツコツと技術を身につけていける方) ・南砺市に暮らしていく意思のある方(特に五箇山は豪雪地帯) ・基本的なPC作業ができる方 ・販路拡大や新商品の開発に意欲のある方 |
継業までの流れ | ①南砺市の継業支援担当者とオンライン面談 ②現地視察、体験、事業主と面接 ③移住が伴う場合は住居探し、引っ越し ④社員として雇用(修行期間は10年ほどを予定。早まる可能性もあり) ⑤一人前になった頃に継業について話を進めていく |
研修・引き継ぎ期間の待遇 | 正社員として雇用 ※条件については応相談 |
その他 | 移住が伴う場合は、市の補助金2種類が活用可能 |
もともと加賀藩領であった五箇山では、冬の手仕事として和紙すきが行われていました。最盛期には100件以上の紙すき屋がありましたが、戦後はパルプを使った安価な紙へと市場がシフトしていき、和紙の需要・仕事は激減。五箇山地域でも現存する事業所は3つのみとなりました。
このような状況下において本組合が生き残った理由は、楮(こうぞ)100%の和紙にこだわり続けたからにほかなりません。現在では数千年前から続くその製法を守り続けていること、そして和紙本来の耐久性に海外からも少しずつ注目が集まるようになりました。また文化庁から「存続してほしい」との要望もあり【『悠久紙』を途絶えさせてはならない】と代表の宮本さんは決意されています。
本組合では、季節や自然に合わせて様々な作業を行っています。
春〜秋にかけては楮を栽培・刈り取るなどの外仕事がメインとなり、収穫した楮は蒸して、楮の皮を剥いで、冬には「雪さらし」を行います。年間の仕事を通して五箇山ならではの豊かな生活と文化を感じることができます。
このような、山のなかでの生活を苦と感じず、また後世に残る1000年続く和紙を生産することにやりがいを感じられる方に向いている仕事です。
本社所在地 |
〒939-1905 富山県南砺市東中江582 |
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連絡先 |
TEL 0763-66-2420 / FAX 0763-77-3291 担当者 宮本友信 |
代表者名 | 宮本友信 |
従業員数 | 5名 |
設立年月日 | 平成3年 |
主な取引先 | 国内:文化財保存修復事業所、大学研究機関 等 国外:美術館・博物館、文化財の修繕、和紙の販売業者 等 |
ホームページ | https://www.yukyushi.org/ |
和紙原料の自家栽培・生産・販売を一貫して行う「富山県南砺市 五箇山地域」にある和紙生産組合です。楮(こうぞ)100%の和紙にこだわり、県内で唯一完全手作りの純楮和紙『悠久紙』を製造しています。
昔ながらの伝統的な製法でつくられた『悠久紙』は、高い耐久性を持ち、京都の桂離宮、京都御所、名古屋城、県内では一昨年国宝に指定された勝興寺、その他様々な古文書など、日本を代表する重要文化財の修理・復元に利用されています。
文化財の修理・復元に使われる紙は耐用年数「500年」というスペックが求められます。それらのニーズに応えるため本組合では日本で最大規模の楮畑を持ち丁寧に質の良い楮を育成しています。また代表的な冬の作業である「雪さらし」は、雪の上に楮をさらすことで漂白剤を一切使わずに日光と反射光の自然の力だけで天然の白さを作りだします。
五箇山の自然の豊かさと先達から受け継いだ知恵を活かして、全国的にも希少な、本物の和紙づくりに誇りを持ち活動する組合です。
【悠久紙ができるまで】
4月~11月の間は、太く良質な楮を育てるための畑作業がメインとなります。楮が3~4mに成長したら根元から刈り取り、次に楮蒸し、楮はぎ、楮たくりと楮の皮を完全に剥ぎ取っていき、雪晒しで天然の白色を作りだします。
その後、手作業でのちりとり、繊維ほぐしのあとに、紙漉きを行っていきます。
紙漉きは職人技であり、厚さや重さなど、注文通りの紙を作れるようになるには10年ほどの年月が必要です。
【新商品開発や販路拡大の必要性】
日本独自の手漉き和紙の技術は世界でも高く評価されていながら、後継者不足や原材料調達の不安、需要の低下も相まって『いかに存続させるか』が全国的な課題となっています。本組合においても、新市場開拓は喫緊の課題であります。
現在では文化財向けだけでなく、悠久紙を活用した便箋や大福帳などのステーショナリーグッズや、デザイナーとコラボした和紙のネックレスや帽子などのファッションアイテム制作などに取り組み、オンラインショップでの販売も行っています。
今の時代に合う新商品の開発やインターネットを活用した販売促進を行う必要があり、若い方の知識やアイデアが求められています。
【伝統を守り伝える仕事】
悠久紙の生産には未だに多くの課題が残っています。手間暇をかけて作ってもそれに見合った価格にならず、良いものを作ろうとすればするほど経営は圧迫されます。可能なところは機械化しようと動いてはいますが、それには相当額の初期投資が必要であり、補助金をうまく活用していくしか方法がありません。
伝統工芸に携わる者は、未来へその技を伝えていくことに強い情熱を抱きながら、一つ一つ課題解決をして進んでいく必要があります。このような業界に意欲を持って飛び込んでみたいという方、古き良き日本の伝統の”継承”に関心のある方のご応募を心からお待ちしています。
明治3年 加賀藩の木簡に紙漉き屋として名前の記録あり
昭和43年 現在の工場竣工 (冬期のみ生産)
昭和46年 常陸宮、同妃殿下 奉迎
昭和49年~ 「桂離宮」昭和の大修理にて和紙が大量に使用される
昭和63年 通産省(現在の経産省)伝統的工芸品に越中和紙が指定される
平成3年 東中江和紙加工生産組合に名称変更 宮本友信が組合長に就任
平成6年 「悠久紙」命名
平成7年 和紙生産の年間稼働開始
平成15年 「悠久紙」のホームページ開設
【事業主紹介】
1956年生まれ。地元五箇山で、昔ながらの冬場のみ生産を行う楮100%にこだわった和紙漉き屋に生まれ育つ。高校卒業後、故郷五箇山を離れ都会へ出て働いたのち、家業を継ぐために23歳で実家に戻る。平成7年、代表に就任。
【事業主の声】
楮100%にこだわった『悠久紙』を未来にのこさなければならない、のこしていきたい。その一心で後継者を募集します。私たちが行う伝統的な製法は手間暇をかけた細かい作業ばかりで苦労を感じることが多いですが、その分やりがいはひとしおです。この想いに共感してコツコツと頑張ってくれる方のご応募をお待ちしています。