平成16年11月1日、4つの町と4つの村(城端町、平村、上平村、利賀村、
井波町、井口村、福野町、福光町)が合併し、「南砺市」が誕生しました。
豊かな自然と各地域で大切に伝えられてきた文化を引き継ぎ、さらに住みよいまちをめざしています。
富山県の南西端に位置し、北部は砺波市と小矢部市、東部は富山市、西部は石川県金沢市と白山市、南部は1,000メートルから1,800メートル級の山岳を経て岐阜県飛騨市や白川村と隣接しています。面積は668.64平方キロメートル(東西約26キロメートル、南北約39キロメートル)で、そのうち約8割が白山国立公園等を含む森林であるほか、岐阜県境に連なる山々に源を発して庄川や小矢部川の急流河川が北流するなど、豊かな自然に恵まれています。また、市北部の平野部では、水田地帯の中に美しい「散居村」の風景が広がり、独特の景観を形成しています。
平成27年12月末日現在の住民基本台帳人口は53,136人で、世帯数は17,773戸です。
本市は、富山市から約40キロメートル、石川県金沢市から約30キロメートルの距離にあり、国道156号、304号、471号を南北軸に、主要地方道等の整備が進められています。また、市内を運行するJR城端線は、市民や観光客の交通手段として利用されているほか、幹線を中心に路線バス・市営バスが運行されています。高速交通網は、北陸自動車道のほか、平成20年7月に全線開通した東海北陸自動車道により、中京圏との移動時間・距離が大幅に短縮されています。また、富山・小松両空港まで約1時間でアクセス可能なことから、多彩な産業や観光の発展が期待されています。また、市内全域を網羅するケーブルテレビ網を活用した情報通信ネットワークの充実に努め、物理的な距離を超えた行政サービスの展開をめざしています。
市内の産業構造は、平野部と山間部で異なり、平野部はアルミニウム、橋梁・建築建材、工作機械等を中心とした製造業、山間部では建設業や観光産業などサービス業の就業割合が高くなっています。農業は、良質な米の産地であるほか、干柿、里芋、そば、赤かぶ、チューリップ球根などの特産品づくりに取り組んでいます。林業は、木材価格の低迷と林業従事者の高齢化などから厳しい状況にありますが、緑資源幹線林道や森林基幹道の整備などによる経営基盤強化とグリーンツーリズムの推進に努めています。商工業は、各商工団体を支援するとともに、若手経営者の育成や中小企業支援、まちづくり組織が行う事業の支援を推進し、市内商店街の賑わい創出に努めています。また、絹織物、木彫刻、和紙、木製バットの製造といった地場産業の振興や、ブロードバンド環境を活用したアニメ制作、次世代ロボットの生産などの新産業創出、起業家支援にも力を入れています。南砺市には多くの働く場があり、有効求人倍率も常に高い状況です。
医療施設は、2つの公立病院と4つの診療所が連携し、山間部を含めた地域医療体制を確立しています。福祉施設は、各地域に保育園や児童館をはじめ、老人福祉センターやデイサービスセンター等が設置されているほか、在宅介護支援センターや特別養護老人ホームなどが設置されており、健やかでやすらぎのあるまちづくりに努めています。また、市内に小学校9校、中学校8校、高等学校3校、総合支援学校1校の教育施設が設置されているほか、図書館や文化ホール、美術館を活用した文化事業の振興に努めています。
平成7年にユネスコ世界遺産に登録された「五箇山の合掌造り集落」をはじめ、平家の落人の哀愁を奏でる「麦屋節」や、1400年前から歌い継がれる「こきりこ」などの「五箇山民謡」、家並が美しい「越中の小京都・城端」、板画家棟方志功の住居「愛染苑」と氏の作品が展示される「福光美術館」、そして瑞泉寺門前の古い町並みから木槌の音が響く「信仰と木彫りの里・井波」など、香り高い歴史・文化遺産に、年間を通じて多くの人々が訪れています。深い雪に閉ざされていた大地に春の訪れが感じられる頃、福光地域では、神輿が桜並木を勇ましく巡行します。また、5月の連休には、夜を赤々と染める行燈が練り回る「福野夜高祭」や、絢爛豪華な曳山と江戸情緒あふれる庵唄が響く「城端曳山祭」が催されます。夏には、世界の演劇人が集う「利賀フェスティバル」や、五穀豊穣を祈って行われる「福光ねつおくり七夕祭り」、スティールドラムの音色がまちに溢れるワールドミュージックの祭典「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド」が夏の夜を熱くします。秋には、踊りの輪が広がる「むぎや祭」、「こきりこ祭り」等が開催され、冬には、世界遺産のライトアップや巨大雪像と伝統の味「南砺利賀そば祭り」、多彩なコースが自慢のスキー場など、雪を活かした多彩なイベント・レジャーが楽しめます。